2024/01/26
 ・犬の肥満とは?
 ・犬の肥満の指標
 ・肥満でリスクの高まる疾患
 ・肥満の改善法
 

犬の肥満率は世界的にも非常に高く、30-40%以上とも言われています。愛玩動物である以上おやつを与えたくなったり、少しふっくらしている方が可愛く見えたりするものですが、自分の意思で体重をコントロール出来ない犬や猫にとっては飼い主の意識が非常に重要です。
 人間と同様に様々な疾患のリスクも上昇するため、何が適正でどのような工夫が可能なのかを把握してみましょう。
 
犬の肥満とは?
犬の肥満の指標にはBCS(Body Condition Score)と呼ばれる5段階の評価を用いることが一般的です。「3」が正常とされているため、自分の犬がこれに則する状態かどうかを確認することが重要です。
 
犬の肥満の指標
BCS3の指標として①肋骨が薄い脂肪に覆われて触ることができる、②腰部は薄い脂肪に覆われなだらかな輪郭をしており骨格は触ることができる、③体型は横から見ると腹部にへこみがあり、上から見ると腰に適度なくびれがあることとされています。
 BCS3が正常とされているため、この指標以下であるのか以上であるのかである程度の肥満度や削痩度を把握することが出来ます。
 
肥満でリスクの高まる疾患
一般的に肥満によってリスクが高まる疾患として、骨関節症、インスリン抵抗性(糖尿病など)、呼吸器疾患、循環器障害、繁殖障害、皮膚病、膵炎、手術時の麻酔リスクの増大が挙げられます。
 肥満の期間も重要で、例えば幼少期から重度の肥満であると糖尿病やそれに付随する疾患を長期間患うこととなり、日々インスリン投与や投薬などの負担が増え、治療費も莫大となります。良くも悪くもすぐに致命的にはならず治療期間がかなり長期になる点で、肥満に付随する疾患の発症は極力避けたいところです。
 
肥満の改善法
動物の肥満の人と異なる点は、飼い主次第であるという点です。肥満による続発疾患や関節への負担、呼吸苦などは本人の意思では解決が難しいため、動物が快適に生活する上でもしっかりと飼い主が状態を管理する必要があります。
 散歩が足らない場合もありますが、基本的には食事の種類やカロリーが主因となります。
 おやつなども減量用のものがあったり、どうしても補助が必要な場合はサプリなど(5-ALAなど)も併用する事がご提案可能です。
 
肥満の原因になり得る疾患
また、単純な食べ過ぎ以外にも肥満の原因となる疾患は存在します。食事量や運動量を改善しても体重や運動意欲に改善がない場合は内分泌疾患や関節疾患が疑われますので検査が推奨されます。
※参考文献:犬の治療ガイド2020. 2020,8,1.p484-486
 
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