【息が苦しそう・あまり動かない】猫の心筋症の往診

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こんにちは、神奈川県横浜市の犬猫の往診専門動物病院・金乃時アニマルクリニックです。
本日は横浜市保土ヶ谷区にお住まいで、呼吸苦のある猫ちゃんの往診・在宅での治療ついてご紹介します。
初診時にはすでに自分で移動が難しい状態で、開口はしていないものの呼吸が早く浅い様子が見受けられました。
このような状態の動物(特に猫)では、診察時の保定を嫌がったり、興奮して抵抗することで命を落としてしまうケースもあり、様子を見ながらできることを進めて行きました。院内では酸素吸入をしながら検査を行うこともあります。
超音波検査では胸水の貯留や心臓の拡張・収縮力の低下が認められたため利尿薬と強心剤の投与を行いました。多くの投薬が可能な場合は抗血栓薬や降圧剤を処方する場合もあります。
今回は心臓の左室の肥大に留まらず、収縮力の低下や右室の収縮不全も見受けられました。また、心臓の負担のマーカー(BNP)は著しく高値でした。
治療後は多少のふらつきはありつつも食欲などは旺盛で、活動範囲も広がりました。また、胸水の貯留は改善しました。
再発を考えての生活にはなりますが、処方薬も飲める子のようで何よりです。
猫の心臓病には心筋症が非常に多い反面、もっとも一般的な肥大型心筋症などの初期では心雑音が聴取できず、発見が遅れるケースがよくあります。
また、猫の心筋症の重要な合併症として血栓塞栓症があります。
心臓で作られた血餅が血流にのって血管に詰まり、その先の壊死を引き起こします。
一般的な塞栓部位は足の付け根(大腿動脈)で、強い痛みや後肢の冷感・麻痺などが見受けられます。
今回は心臓内に認識可能な血栓は見受けられず、四肢の冷感や麻痺もなかったのですが、もしも血栓症がある場合は4-5時間以内の内科治療、または外科手術が必要な場合があります。自然に溶解することもありますが、基本的には予後があまりよくありません。
動かない猫の場合は麻痺などが容易に判別できない場合もありますが、自宅でも早期に確認しておくべき症状かと思います。 簡便にですが、腎臓などと一緒に心臓の負担の状態も血液検査で測定することが可能です。特に高齢の猫ちゃんにはおすすめですので、ご要望の方はご相談ください。

神奈川県横浜市 犬と猫の往診専門動物病院 金乃時アニマルクリニック
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記事執筆者
長江嶺(金乃時アニマルクリニック・獣医師)
略歴:東京都内の動物病院、神奈川県内の動物病院の勤務医を経て、現在は横浜市を診療エリアとする往診専門の動物病院を運営しています。詳しいプロフィールはこちらです。

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