2024/11/20
・猫白血病ウイルス感染症の原因と感染経路
・猫白血病ウイルス感染症の症状と診断
・猫白血病ウイルス感染症の予後

野良猫の保護や多頭飼育が多い飼い猫では、白血病ウイルス感染症はしばしば問題となることがあります。一般的な人の白血病(腫瘍疾患)のように感染症ではないと考える飼い主も多い一方、過度に恐れて徹底して隔離をするなど困惑した対応を取る方も多い疾患です。
どのような検査で確定し、どのように管理すれば感染が広がらないのか、正しい知識で判断することが大切です。
猫白血病ウイルス感染症の原因と感染経路
猫白血病ウイルスはレトロウイルスが原因とされ、感染した猫の唾液、鼻汁、尿、糞便、乳汁に排泄されます。
主にグルーミング、咬傷、食器の共用による唾液を介した感染が主です。レトロウイルスは外部環境では非常に弱いため、空気感染のおそれはなく、単純な接触などで簡単に伝播することはありません。また消毒にも弱い為、手洗いやアルコール消毒も有効です。
猫白血病ウイルス感染症の症状と診断
症状
症状は時期によって異なりますが、急性期は発熱、全身性リンパ節腫脹、下痢、白血球減少症などが認められます。
また、ウイルスに暴露された30%が進行性感染を示し、およそ数ヶ月〜数年後にリンパ腫、急性白血病、骨髄異形成症候群、貧血、免疫疾患(免疫不全やぶどう膜炎など)、口内炎などが認められます。
診断
院内検査キット、PCR検査、免疫蛍光染色などによって診断されます。
一般的には30-60日前後で2回検査を行い、陽性が維持、あるいは2度目に陽性とされていれば進行性感染の疑いが強いとされています。
この時、感染初期であるための陰性判定あるいは偽陽性、退行性感染の可能性もあるため、少なくとも2回の検査が推奨されます。
猫白血病ウイルス感染症の予後
進行性感染の生存期間中央値は2.4年とされています。
ただし、ウイルスの発症自体で亡くなるというよりは、免疫不全や易感染、腫瘍の発症などによる消耗が主体となります。治療反応は決していいものではありませんが、病気を早期発見することで、ストレスの回避や感染予防、早期治療介入など出来ることもたくさんある疾患です。
猫を迎え入れた際には、同居猫の有無に関わらずウイルス検査を受けましょう。
※参考文献:猫の治療ガイド2020. 2020,8,1.p790-792
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